積立NISAの魅力を徹底解説!デメリットと向いていない人も網羅

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NISAには通常のNISAと積立NISAの2種類があります。この2種類のNISAを併用することはできませんのでどちらか片方のNISAを利用するか選択する必要があります。
通常NISAは資金力や分析方法などある程度投資をやってきた人がよりお得に運用するための制度であることや通常NISAをおすすめする3つのポイントを前回お話してきました。

通常NISAについて前回の記事はこちらです。

 

 

積立NISAとは?メリット・デメリット・向いている人を解説

ファイナンシャルプランナーが伝える貯蓄から投資へのシリーズ5回目。今回は積立NISAについてお伝えしていきます。
積立NISAは長期分散投資が基本なので投資初心者がもっとも始めやすいのが魅力です。

積立NISA

積立NISAの3つの魅力

まず1つ目ポイントが通常NISA同様に運用益が非課税です。

年間の非課税枠は40万円と通常NISAよりも少額ですが、非課税期間は20年間となっております。

(通常NISAは非課税枠は120万円、非課税期間は5年間。

最大800万円分の投資が非課税になるのです。

年間40万円の非課税枠を有効に利用するには毎月およそ3万円程度の積立投資が必要です。

通常NISAは毎月10万円でしたが3万円程度であれば20代から始めることも可能です。

積立投資を20代で初めて20年間、それが終わる40代で住宅ローンの残債を完済しても良いでしょう。

それを新たな株式に投資しても良いでしょう。

まとまった現金を40代で手にすることができるのは様々な選択肢をもつことになります。

投資初心者向き

次に2つ目が投資初心者向きということです。

積立NISAは金融庁の審査を通った優良ファンドのみが投資対象です。

したがって手数料率の高いファンドを掴んでしまうこともありません。

また毎日積立ができるためドルコスト平均法を手軽に実施できるほかインデックスファンドを選択することで分散投資をすることもできます。

この低い手数料率で長期的に分散投資をすることは投資の基本的な利益の上げ方です。

その基本的な投資手法を非課税で運用することができます。

 

シミュレーションを紹介

毎月3万円を20年間積み立てたとしましょう。

全世界の株式市場に分散投資をした場合、年平均5%程度で利回りが期待できます。

この利回り5%というのはトマ・ピケティ氏が出版した「21世紀の資本論」を参考にしています。

この場合投資元本は720万円です。

運用で増えた金額はおよそ513万円となっております。

本来であればこの513万円にたいして20.315%の税金がかかります。

20.315%%の税金の額はおよそ104万円です。

非課税であるため、この104万円の負担もなくなりすべて手元に残るため20年後の資産はおよそ1230万円となります。

 

3つ目時間を取られないこと

最後に3つ目が時間を取られないことです。

通常NISAは個別株式に投資できるのは大きな魅力です。しかし一方で企業分析をする必要があります。

この時間をとることも必要ですが、その前提となる知識を得るための勉強が必要な人も多いです。

その時間を短縮することができるのが積立NISAです。

金融庁の厳しい審査を通った優良ファンドだけが積立NISAの投資対象になるため、自分が勉強や企業分析をしなくても、優良ファンドがその業務を代行します。

また積立NISAは一度積立投資の設定を行えばあとは自動で投資を行います。

 

積立NISAに必要な行動は2つ

通常NISAは自分で銘柄を選ぶため、ある程度投資をやってきた人が運用するための制度であることを前回お話してきました。

積立NISAに必要な行動は2つで投資を始めることができます。

1つ目は積立NISAの投資対象銘柄の中から投資信託を選ぶ。
2つ目はどのペースでいくら積み立てるかを設定する。

最短で5分程度で王道の投資スタイルを始めることができます。

決して難しいことはありません。

積立NISAはどんな人におすすめ?

積立NISAはこんな人におすすめというポイントを3つご紹介します。

1000円から始めたい人

まず1つ目が通常NISAほど投資資金を用意できないという人です。

通常NISAは毎月10万円を用意する必要があります。

積立NISAは1000円から始められます。

毎月の積立額が少なくても20年間という長期の投資期間を止めずに続けていれば利益を出すことができる可能性は極めて高いのです。

したがって若い人でも貯金の代わりに始めることをおすすめします。

難しいことはやりたくないという人

次に2つ目が難しいことはやりたくないという人です。

決算書類も見たくないし、株式市場の動向を分析して買いのタイミングを見極めるのが面倒と感じる人は積立NISAをおすすめします。

投資対象のファンドを決めて、どのペースでいくらの投資を行うのかを設定すればあとは自動で投資信託を購入することができます。

やめないで続けられる人

最後に3つ目がやめないで続けられる人です。

積立NISAは20年間積立を継続することで力を発揮します。

したがって途中でやめてしまうのは魅力半減です。

したがって長期的な資金計画ができていることや日々の生活コストを管理して急にキャッシュが必要だという局面が発生しないことが重要です。

積立期間と払い戻し

積立(つみたて)NISAは一部をいつでも好きな分だけ払い戻して大丈夫です。
全部の場合は解約しない限りは引き続き積み立てられますよ。

ゆうちょ銀行で始めるのもおすすめ

ちなみに筆者の場合は下記理由でゆうちょ銀行でつみたてNISAをはじめました。
・対面で説明を受けられて納得して加入。
・手数料が安い(安いものが多い)
・扱っている商品がシンプルでわかりやすくインデックスファンドが中心。
・逆に商品が少ないと感じる方もおられるかもしれませんがNISA初心者が選ぶのには適しています。
・窓口が多い
・インターネットバンキングを通じて窓口に行かなくても払い戻し(一部解約等)ができる。
という理由からはじめています。

払い戻して続くから口座にはいつ入金

インタネットバンキングで一部払い戻しをしていますがゆうちょ銀行はおおむね1週間で入金になります。

他の投資信託会社でも一般的に、一部解約や解約の手続日より4~7営業日目以降に解約代金が口座へ入金されます。
この期間内に入金されないファンドもありますので、くわしくは投資信託説明書(交付目論見書)等を確認するとよいでしょう。

 

20年経って解約しなかった場合どうなる?

積立NISAを非課税で運用できる期間は最長で20年間です。
仮に20年経っても売却しない場合は、積み立てた資産はその時点の時価で課税口座に移されるだけです。

 

NISAを扱う銀行

積立NISAのデメリット

1つ目は金融商品が選べなくて限定されていることです。

金融商品が選べない

金融庁の厳しい審査を通った優良ファンドだけが積立NISAの投資対象になるためです。
その優良ファンドが業務を代行します。

個別株式やREITへの投資を考えたい場合は通常NISAを選ぶ必要性があります。

損益通算と繰越控除が出来ない

2つ目は損失が出たときには税制上の恩恵を受けられません。

これは一般の通常NISAでも同じですが損益通算と繰越控除はできません。

 

損益通算とは

損益通算 (そんえきつうさん)
損益通算とは、一定期間内の利益と損失を相殺することです。上場株式等の投資を行って利益(譲渡益や配当など)が出た場合は税金がかかりますが、一方で損失が出た場合には利益から差し引いて、その分だけ税金を減らすことができます。それでもマイナスになった場合、確定申告を行うことで最長3年間損失を繰り越して控除することも可能です。

引用元:初めてでもわかりやすい用語集(SMBC日興証券)

損益通算│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
「損益通算」の説明。金融・経済・証券用語「損益通算」を初心者にもわかりやすく解説します。資産運用なら証券会社のSMBC日興証券へ。

 

繰越控除とは

損失の繰越控除 (そんしつのくりこしこうじょ)
損失の繰越控除とは、本年分の損失を控除しきれないときに、翌年以降にその損失を繰り越して翌年以降の利益から控除することができる制度です。
上場株式等の譲渡により発生した損失は、「上場株式等の譲渡損失の繰越控除」として、損失を出した年の翌年以後、最長3年間繰越して、翌年以後の上場株式等の譲渡益から控除することができます。また、「上場株式等の配当所得」との損益通算も可能です。なお、2016年からは、公社債等の譲渡・償還により発生した損失も翌年以後最長3年間繰り越すことができるようになりました。
ただし、繰越控除の適用を受けるためには、確定申告をする必要があります。上場株式等の譲渡損失が生じた年分はもちろん、その後に取引がない年があっても、その損失を繰り越す期間は連続して確定申告をしなければなりません。
なお、NISA(少額投資非課税制度)やジュニアNISAの口座内で生じた譲渡損失は、この損失の繰越控除の対象にはなりません。

引用元:初めてでもわかりやすい用語集(SMBC日興証券)

損失の繰越控除│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
「損失の繰越控除」の説明。金融・経済・証券用語「損失の繰越控除」を初心者にもわかりやすく解説します。資産運用なら証券会社のSMBC日興証券へ。

 

投資リスクはある

シリーズ3回目で述べたドルコスト平均法の効果もりますので、長期運用であればある程度の投資リスクを下げることはできます。しかし投資にはリスクはつきものです。リスクはゼロではありません。
つまり投資リスクは、元本割れするリスクがあるということを覚えて置かなければなりません。

払い戻して即口座に入金ならない

直ぐにお金が必要な場合もあると思いますが概ね1週間は見ておきましょう。

口座へ入金されるのには一般的に一部解約や解約の手続日より4~7営業日目かかります。
ファンドによって違いがありますので投資信託説明書(交付目論見書)等を確認するとよいでしょう。

まとめ

積立NISAの魅力はいかがでしたでしょうか。長期的な視点を持ち、日々の支出をコントロールし、コツコツと利益を積み立てていける若年層20代30代におすすめしたい制度です。

しかし筆者は50歳過ぎて始めていますので年齢関係なく積立NISAを利用したいものです。
もちろんお金も一部払い戻しもできるあたり魅力的ですね。
ちなみに筆者は過去に2回ほど一部解約しました。社会情勢にもよるのでしょうが今のところ元本割れはせずに引き出しが出来ています。

次回は40代50代の方へおすすめしたい最強の節税効果iDeCoの魅力についてお伝えしていきます。