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一度は訪れたい知床は世界自然遺産の宝庫と地理と気候が生み出す生態系

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自然番組の特集でも取り上げられる北海道の知床は、陸から川、川から海、そしてまた海から陸へと続く動物と植物の生態系が、まるで異世界のような美しを持つ地域です。

今回は、世界遺産「知床」の生態系と世界から評価を受けた環境保護活動も含めて掘り下げさせていただきます。

前回の記事は 紀伊山地の霊場と参詣道とは?世界遺産登録の理由と見どころを徹底解説!でした。

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こちらもご覧いただくとよく理解できると思います。

知床半島

知床の野生動物・自然景観・文化

 

英語表記)Shiretoko
登録区分)自然遺産
登録年)2005年
登録基準)(9),(10)
国内の登録順位)No.13
面積)711,000km2(71,100 ha)

 

2005年に登録された北海道の知床は、同じ自然遺産の小笠原諸島の面積79390km2(7,939ha)のおよそ10倍、711,000km2(71,100 ha)と広大な地域が登録されています。

日本国内では、他の自然遺産に比べて圧倒的な規模の地域の自然が登録されたスケールの大きな世界遺産です。

知床が世界的に高い評価を受ける理由には、豊かな生態系はもちろん、地域で続く環境保護活動も大きく影響しているとされています。

 

知床の生態系と環境保護活動

知床が世界遺産に登録された背景を紐解くためには、地理と気候が生み出す豊かな生態系と環境保護活動をおさえておく必要があります。

 

知床の地理と気候

北海道の道東にある知床半島は、長さ約70km、陸側の幅が25kmと細長く、北西側がオホーツク海、東南側が根室海峡に面しています。

半島の中央には知床連山・知床連峰があり、山の稜線から海岸まで急斜面が続く独特な地形をした半島です。

山で隔てられ東西が別の海に面しているため、気候に大きく影響しています。
地域全体は亜寒帯気候の範囲ですが、西に位置する斜里側は、夏期はフェーン現象が起こり気温が高くなり、雨も少ない乾燥した気候です。

一方、冬はオホーツク海の流氷によって、海水からの熱が遮断され、太陽光線をより反射してしまうため気温が低下する極寒の地域になります。

反対側の東に位置する羅臼側は、夏は海からの湿気を含む南東風が知床連山に当たり雨が多く、霧で気温が下がります。
冬は降雪が多く、道東の中でも気温も高くなる地域です。

オホーツク海は冬には海岸に流氷が接岸する地域で、知床半島の西側は流氷の南限とされています。
緯度が高く、特定の季節だけ海が凍る地域は「季節海氷域」と呼ばれ、知床半島は地球上でも最も低い緯度で海が凍る海域とされています。

 

豊かな動植物の世界

知床が世界遺産に登録された背景に、動植物の豊かな生態系が大きな理由でもあります。

知床の風景では、遡上するサケと獲物を狙うヒグマの姿が取り上げられていますが、植物も含めた海と陸の自然環境が密接に影響しあっています。

標高の低い森林では、ミズナラやイタヤカエデなどの落葉広葉樹林、トドマツやアカエゾマツなど
の常緑針葉樹林が広がり、標高が上がるにつれ高山植物が発達しています。

植物が生み出した栄養は、川を下り植物性のプランクトンの大増殖を促しています。
海の中でも、暖流の海域で育つ海藻類が生息していることも高緯度海域には珍しい自然環境とされています。

海の生態系は、川と海を行き来するサケ、カラフトマス、サクラマスなどのマス類によって半島の
陸側へ運ばれ、ヒグマやシマフクロウ、オオワシ、オジロワシなど大型の哺乳類や鳥類に欠かせない食料にもなっています。

知床では、豊かな食物連鎖が築かれたことで、かつて北海道に広く生息していた北方系と南方系の野生生物と植物が混生する生態系を築いています。

植物の豊かさに支えられた生態系を守るため、森林の開発から保護へと切り替える「しれとこ100平方メートル運動」が1970年代に始まり、世界的にも認められた環境保護運動として40年以上続けられています。

 

自然遺産とは?

自然遺産(英:natural heritage)は、「生き物を含めた自然の風景、生き物を含めない地域で、保
存的・学術的・普遍的な価値があるもの」と世界遺産条約第2条に記載されています。

世界遺産の1割が自然遺産に分類され、文化遺産に続く4つの基準で登録の審査が行われています。

 

7.ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの
8.地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの
9.陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において重要な生物学的プ
ロセスを示す顕著な見本であるもの
10.生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるも
の自然遺産は保護の状況に合わせて、Ia(厳正保護地域)、Ib(原生自然地域)、II(国立公園)、III(天然記念物)、IV(種と生息地管理地域)、V(景観保護地域)、VI(資源保護地域)の7つのカテゴリーと、どれにも分類できないカテゴリーの8種類が登録対象になっています。

 

知床の保護状況は、Ia(厳正保護地域)、IV(種と生息地管理地域)、V(景観保護地域)に分類され、「しれとこ100平方メートル運動」が続けられている点も高く評価されています。

 

世界遺産検定公式過去問集(4級)からの例題

 

Q1.「知床」などでみられる、「自然界での食べる側と食べられる側との連続する関係」のことを何と呼ぶでしょうか。

(引用元:p69,2018年3月世界遺産検定4級)

1. 役割分担
2. 食物連鎖
3. 集団競争
4. 生物法則

答え:(2)食物連鎖

 

Q2.「知床」の自然環境を守るためにかつて展開された、市民の寄付による保護活動は何と呼ばれ るでしょうか。

(引用元:p77,2018年7月世界遺産検定4級)

1. しれとこグリーンベルト運動
2. しれとこの100平方メートル運動
3. しれとこのイルカを守ろう運動
4. しれとこの浜辺クリーン運動

答え:(2)しれとこの100平方メートル運動

 

Q3.「知床」の周辺のように、特定の季節だけ海水が凍る海域を何というでしょうか。

(引用元:p102,2018年12月世界遺産検定4級)

1. 氷点下海域
2. 季節海氷域
3. 寒流海域
4. 限定海氷域

答え:(2) 季節海氷域

 

まとめ

北海道の自然遺産「知床」のお話はいかがでしたか?
世界遺産検定の過去問は、正解できましたでしょうか?
自然遺産に関する過去問は、風景や生き物の名前の他にも、自然環境の用語や地域の取り組
みが出題されることも多く、世界遺産として登録された理由も覚えておきたい内容ですよね。

次回の記事は  小笠原諸島が世界遺産に登録された理由とは?自然の特徴と生物多様性です!お楽しみに!

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