投資信託の中にはインデックスファンドとアクティブファンドがあります。
まずインデックスファンドはある経済指標に連動するように決まったルールによりポートフォリオを組みます。
シリーズ4回目はインデックスファンドとアクティブファンドの違いと通常NISAについて学んで行きましょう。
前回の記事はこちらです。
インデックスファンドとアクティブファンドにNISAを学ぼう
インデックスファンドは決まったルールで売買を行いますからあまり人的コストがかからないため、販売手数料や信託報酬といったコストが低くなります。
次にアクティブファンドはファンドマネージャーが企業分析を行い高いパフォーマンスを目指す運用方法です。
つまり自分の代わりにファンドマネージャーが運用を行います。
インデックスファンドに比べて人的コストがかかるため販売手数料や信託報酬といったコストは高くなってしまいます。
どちらが高いパフォーマンス
それではインデックスファンドとアクティブファンドのどちらが高いパフォーマンスを出すのかというと、基本的にはインデックスファンドのほうが高いパフォーマンスを出す傾向があります。
その理由は仮にどちらも同じ利益を出したとしても販売手数料や信託報酬といったコストが低い分、手元に残る利益はインデックスファンドの方が多くなるからです。
アクティブファンドがインデックスファンドよりも高い利益を出すためには年平均8%から10%程度の成績を出す必要があるため非常に難易度が高くなってしまいます。
前述のことから分かるようにいくら高いパフォーマンスをだしても販売手数料や信託報酬といったコストが高いと手元に残る利益は少なくなってしまいます。
また利益に対して20.315%の税金もかかってしまいます。
このことも頭に入れて運用成績や資金企画を立てましょうと言いたいところですが、初心者の方は言葉の意味さえしっかり掴んでおけば大丈夫です。
投資スタイルNISAについて2種類ある
まず、NISAには通常のNISAと積立NISAの2種類があります。
そしてこの2種類のNISAを併用することはできません。
どちらか片方のNISAを利用するか選択する必要があります。
通常NISAと積立NISAでは適した投資スタイルが異なるため、まずは自分がどのような投資スタイルなのかを明確にする必要があります。
通常NISAの魅力について解説
通常NISAとはどんな制度でどのようなメリットがあるのか、そして通常NISAがどのような人におすすめなのかを解説していきます。
通常NISAは毎年120万円の投資に対して売却益や配当に対する20.315%の税金を非課税にする制度です。
そしてこの非課税期間は5年間です。
また毎年120万円の非課税枠が増えていくため最大で600万円の非課税枠で投資を行うことができます。
したがって2021年に120万円の非課税枠を利用して2026年になっても売却しない場合は2027年度の非課税枠に移すことができます。
これをロールオーバーと呼びます。
投資可能期間は2023年まで
ここが大事です!
投資可能期間は2014年から2023年までなので、この期間を過ぎると通常NISAを利用することはできません。
ただし今後期間延長の可能性もありますし、新しい制度が発表されるかもしれません注目しておきましょう。
通常NISAおすすめするポイントは3つ
通常NISAをおすすめするポイントは3つあります。どれも当てはまらないという人にはあまりおすすめできません。
その場合は後ほど説明する積立NISAを検討してみましょう。
1つ目のポイントは投資に回す金額
まず1つ目は最も重要なポイントです。
それは年間120万円を投資に回すことができる家計状態の人です。
単純に12ヵ月で割る場合は毎月10万円を投資に回すことができる人ということです。
かなり大きな金額となるため限られた人に有利な制度と言えます。
年代別の平均年収で考えてみると40代から50代の方の役職社員や管理職なら実現可能かもしれません。
もしくは30代でも独身で生活コストが低い人も少し日々の生活を見直せば毎月10万円の投資は不可能ではありません。
20代のサラリーマンでは実家暮らしでもない限り難しい金額です。20代は後ほど説明する積立NISAがあっていると思われます。
したがって運用期間の観点からもこれまで貯蓄がある人や比較的高所得者が10年以内に老後資金を増やすための投資戦略で通常NISAをすることが想定されます。
2つ目ポイントは投資銘柄を選びたい人
次に2つ目が自分でちゃんと投資銘柄を選びたい人です。
積立NISAは投資信託のみに投資をすることができます。
しかし通常NISAはすべての銘柄に投資をすることができます。
個別銘柄に投資をすることができるので自分の好きな企業に投資をしたり、魅力的な株主優待を提供している企業に投資しても良いです。
投資の本来あるべき姿である将来性を見通してキャピタルゲインを狙う投資ももちろんできます。
通常NISAは上手く利用すれば中長期的な投資だけでなく、短期投資の局面でもメリットを享受することができます。
1つ注意するべきことは個別銘柄はリスクが高いので、決算資料などをしっかり読み込んで安定した経営をしていることを確認しましょう。
損益計算書を確認して毎年黒字で経営をしているのか、もし赤字がある場合はなぜ赤字なのか、例年通りの売り上げを上げていても新規事業への投資などのポジティブな理由なら様子を見ましょう。
ただし赤字がある場合も貸借対照表から純資産があればすぐに倒産ということはありません。
株主優待は魅力ですがハイリスク・ハイリターンもあり得るので投資をしないという判断が必要になる場合もあります。
初心者の内はネガティブな要因であれば投資をするのは止めておきましょう。
3つ目ポイントは積立NISAを利用しない方
最後に3つ目が積立NISAを利用しないと決めている人です。
最初に書いたように通常NISAと積立NISAを併用することはできません。
通常NISAを利用するということは積立NISAは利用できなくなるということです。
通常NISAは非課税枠をいっぱいに使いたい方や上級者向けの制度と言えます。
まとめ
通常NISAは資金力や分析方法などある程度投資をやってきた人がよりお得に運用するための制度であると認識してください。
通常NISAをおすすめする3つのポイントをご理解いただけたなら幸いです。
次回は積立NISAについて書いていきます。
積立NISAは長期分散投資が基本なので投資初心者がもっとも始めやすいのが魅力ですのでお楽しみに。