近年よく聞くようになった地球温暖化とは、地球規模で年間の平均気温が上がっている現象を指す言葉です。実際の観測からも平均気温の上昇が確認されており、日本では1950年から2019年までの推移で、約1度上昇しています。
地球温暖化とはどのような現象?
約70年間でたった1度程度だと思われるかも知れません。しかし、この間に渡って緩やかに上がってきた訳ではなく、ここ25年間で急に0.5度ほど上昇していることが分かっています。これが環境問題として挙げられているのはご存知の人も多いでしょう。
日本の場合
体感的にも最近の夏は昔とは違って暑いと感じている人も多いと思います。このままのペースで上昇し続けると、2100年には東京で44度まで上がるだろうといった予測もあるように、決して無視できないのがこの地球温暖化という現象です。
世界の場合
もちろんこれは日本だけの問題ではなく、世界的な現象となっており、2016年にはインドで51度という最高気温が記録されました。これは極端な例としても、当たり前のようにそれほど暑くなってしまえば、地球はとても人間が生きていける星ではなくなってしまいます。日本でも夏には40度に迫る日や、それを超える日まで出てきているのは記憶に新しいところです。
地球温暖化の原因は一体何?
地球温暖化の一番の原因と言われているのが、皮肉にも各種産業の発展です。工場から頻繁に排出されるCO2を始めとする温室効果ガスが、温暖化に大きな影響を与えていると考えられています。
オゾン層
地球の気温変化は、太陽光の注がれている量に関係します。その太陽光を適度にブロックしていのがオゾン層です。上空25~50キロの成層圏に存在し、太陽からの紫外線の多くも吸収する役目を担っています。
産業の活発化

大気汚染のイメージ 排気ガス 地球温暖化
バリアの役割を果たすはずのオゾン層を破壊してしまうのが、先の温室効果ガスの類いです。つまり、産業を活発化させることで工場からの排気が増え、この地球温暖化に繋がっていることになります。
産業の活発化は、人間がより豊かになるためには必要不可欠かも知れませんが、それによって逆に人間を苦しめる状況になるのを誰が予想できたでしょうか。
神の警告
少々宗教や思想的な話になるかも知れませんが、必要以上に発展しようとする人類への神の警告だという考え方も一部で上がっています。しかし、あながち無視できない意見です。
コンクリート化
工場や住宅などの建設のために森林や野原を次々とコンクリート化していることも、原因の1つとされています。コンクリートが吸収した熱や、コンクリートに反射する太陽光によって気温の上昇を招くからです。
温暖化は対策で止めることができる?
地球温暖化を止めるには、温室効果ガスの排出を抑えるしかありません。それには産業の発展をストップするのが一番ですが、当然ながら長く止め続けることは不可能です。また、一時的な措置として行っても、その間しか効果がありません。
CO2排出を抑える
産業の規模はそのままで、CO2などの排出を可能な限り抑えるといった対策は既に多くの国で行われています。日本でも、CO2の排出が多い石炭による発電を序々に減らし、再生可能エネルギーの導入拡大を促す議論がスタートしています。
草木の生育
人間が吐く息にもCO2が含まれているので、地球で人間が生きている限り、CO2排出を完全に抑えることはできません。ですが、過剰な排出でなければオゾン層を傷付けるまでには至らず許容の範囲です。
また、CO2は多すぎると害を及ぼしますが、草木の生育には欠かせません。簡単なことではないものの、植樹や緑地コントロールによるCO2削減も大きな課題です。
海面上昇
地球温暖化によって氷塊が溶けることで、海面上昇の影響も問題視されています。この先の地球という星に人間が住み続けられるかどうかは、人間自身の意識と行動に懸かっていると考えていいでしょう。