テレビでもクイズ番組が増えているように、近年はちょっとしたクイズブームだと言っていいでしょう。これ自体は1対1でも行えるものの、キャンプなどの大勢が集まった場でのレクリエーションとしてのクイズとなると、出題者1人に対して大勢が回答するといったシチュエーションの方が盛り上がるのは間違いありません。キャンプファイヤーが行えるグループキャンプ等で商品を用意すれば楽しめますし、子供たちにとって良い思い出となるでしょう。
うまいクイズを作ろう
クイズとなぞなぞの違いって
この「クイズ」と「なぞなぞ」は、よく間違えられます。前者はそのような事実がある、そのような人物が実在したなどという確かな答えがあるのに対し、後者はいわゆる言葉遊びです。低学年の子供達が多い場合は「なぞなぞ」がピッタリかもしれませんね。
なぞなぞで有名なところで「パンはパンでも食べられないパンは?」といったものがありますが、この問いに対して「フライパン」が正解になるのはなぞなぞだけで、クイズとして考えた場合、フライパンはパンではないのでそもそも問題として成立していません。
大勢で遊ぶ分にはどちらでも構いませんが、きちんと「クイズ」だと決めて行うことで、なぞなぞではちょっと物足りないと思ってしまうような人にも楽しんでもらえることでしょう。きちんとした答えなので、ちょっとした豆知識になるというメリットもあります。
いい問題の出し方とは?
クイズは正確な解答さえあれば、どんな内容でも問題になります。それこそ「本能寺の変が起こったのは西暦何年だった?」でも立派なクイズになりますし、「最近話題の〇〇という曲を歌っている歌手は?」でもいいでしょう。
ですが、このような問題は歴史や流行り音楽をちょっと知っていれば簡単に分かってしまう反面、それらの興味がない人にとってはいくら考えても分かるものでもありません。ここがクイズの出題において難しいところで、場を盛り上げると考えた場合、出す問題を選ばないといけません。
答えに興味をもってもらえる問題を出しましょう
単に難しいだけでは、答えを知ったことで「ふーん」程度で終わってしまいます。そこで、答えに何らかのうんちくが絡む、それを知っていると物知りになった気分になれるといったものがいい問題だと言えるでしょう。
そのような問題は簡単に作れるものでもありませんが、以下でいくつか例題を挙げ、それについて解説していきます。これらをそのまま使っても構いませんし、自分なりにアレンジしても盛り上げることができそうです。
問題1. 現在日本で一番長い鉄道の駅名は?
この問題はクイズでは定番と言えますが、実は2020年の3月20日から答えが変わっています。それは、これまでの1位を超える駅名が出てきた為で、前のものを知っている人が居たとしても、惜しいが今は違うと続けることができ、正解の発表後にその経緯についても語ることができるいい問題です。
ちなみに正解は「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」(とうじいんりつめいかんだいがくきぬがさきゃんぱすまえ=26文字)駅で、それまでの1位は「南阿蘇水生まれる里白水高原」(みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげん=22文字)、及び「長者ヶ浜潮騒はなます公園前」(ちょうじゃがはましおさいはまなすこうえんまえ=同22文字)でした。
もっと言うと、その南阿蘇~と長者ヶ浜~は以前にも一緒に2位だった時代があり、その時期には「ルイス・T・ティファニー庭園美術館前」(るいすてぃーてぃふぁにーていえんびじゅつかんまえ=24文字)という駅が1位でしたが、その美術館の閉園と共に「松江イングリッシュガーデン」と改名されており、圏外となりました。
このように色々と説明を付け加えられるので、大勢の前で出題するのにとても向いていると言えるでしょう。
問題2. 海外ドラマ「24」の主人公のジャック・バウアーを演じている俳優のフルネームは?
この問題の面白いところは、ちょっと知っている人なら簡単だと思い、「キーファー・サザーランド」と答えてしまうことです。しかし、それはファーストネームとファミリーネームをくっつけただけの一般的な呼び方であってフルネームではなく、正解ではないのです。
外国人にはミドルネームをもっている人が大勢居ます。このキーファー・サザーランドにもそれがあるので、キーファー・サザーランドだと回答できたとしても、ミドルネームが抜けていると伝えて更に考えてもらえます。あれこれと色々と答えるでしょうが、絶対に当たることはなく、解答の発表時にその内容から、皆で楽しむことができるという訳です。
キーファー・サザーランドのミドルネームは大変長く、一時期は正式な戸籍上の名前(クリスチャンネームのような後からつけたものは除く)で世界一長いのではと言われたほどで、一度聞いただけでは絶対に覚えられません。
その名前は「キーファー・ウィリアム・フレデリック・デンプシー・ジョージ・ルーファス・サザーランド」で、ウィリアムからルーファスまでは全てミドルネームです。まるで3人か4人くらい入っているようで、アレンジして行けばこれも盛り上がりに繋がることでしょう。ちょっと出す方も噛んでしまう場面を入れたら面白いでしょうね。
まとめ
もしあなたが主催者側でしたら、この手の問題を考えておくのもいいし、是非使ってもらってくれたら嬉しいです。上のような問題は、答えを知った人が他の誰かに出題することもできます。その為、回答する側も楽しむことができ、キャンプの場を盛り上げることができること請け合いです。クイズは単に答えさせる、考えさせるというだけでなく、このような使い方ができるのが面白いところです。今はコロナ禍で大勢集まるのは控えなければならない時期ですが、コロナ禍明けにはキャンプファイヤー等の場等で活用してくれたら嬉しいです。