キャンプ場で見かけるテントの中で、あまり利用されている方は多くはありませんが、薪ストーブを設置した冬キャンプに向いたテントがあります。まるで、シートでできたコテージのような形をしたロッジテントです。
初心者向けキャンプ記事ロッジテントの魅力
ロッジテントとは?
シートでできた壁があって三角形の屋根があるコテージのようなテントを見かけた方はおられますか?
キャンプ場を見回してみると、半数くらいの方はドームテント、残りの半数をツールームテントとワンポールテントの方が占め、コテージのようなテントを見かける機会は多くはありません。四隅にポールを立てて壁を作り、クロスさせたポールで屋根が出来上がるテントは、見た目のとおりロッジテントと呼ばれています。
販売されているモデルは、どれも大型で4〜5人以上が快適に過ごせる広さ。室内は、インナーテントの寝室、屋根とシートの壁に覆われ、床は地面のリビングに分けられています。
ソロキャンプがブームになった近年、1人用のモデルを販売しているメーカーも見かけます。
ogawa(オガワ) アウトドア キャンプ テント ロッジ型 オーナーロッジ タイプ52R 【5人用】 2252
ロッジテントの特徴と通好みの3つのメリット
ロッジテントには、他のテントにはない特徴があります。それは、薪ストーブが設置できることと断熱性があることです。
持ち運び可能なコテージ
おしゃれで可愛らしいロッジテントは、最近になって流行り始めたテントと思われがちです。実は、市販されているテントの中では最も歴史が古く、70〜80年代まではアウトドア用品メーカーの主力商品でもあったんです。
ロッジテントは、四隅と屋根の部分にドームテントやツールームテントよりも太いポールを立て、外側にフライシート、内側にインナーテントをかける構造です。構造上ドームテントやツールームテントに比べて、風の影響を受けやすいデリケートなテントです。
また、4〜5人で利用される大きさのものや、販売時期の古いものでは2人以上の人出がかかるものもあります。
キャンプブームの始まりとも言われた1980年頃から、キャンプが「コアなアウトドア好き」から「ファミリーが手軽に楽しめる趣味」に変わると、決して器用ではない方でも、体力や腕力がなくても手軽に立てられて持ち運びがしやすいドームテントが人気になりました。
ロッジテントの3つのメリット
第2次キャンプブームといわれる2020年代、キャンプは再び「手軽に楽しめる趣味」になってきたのですが、今度のブームで楽しんでいるキャンパーのニーズは「苦労や工夫も含めて楽しむ」という価値観に変わっていました。
そのため、わざわざ手間のかかる道具や技術を楽しむ方も増えているほどです。
ここで、ロッジテントが避けられていたデメリットが「楽しみ」として再認識されるようになり、個性的なテントやキャンプスタイルを持つ方の人気を集めてきました。
ロッジテントには、「室内が広い」「薪ストーブの煙突を設置できる」「断熱性がある」3つのメリットがあります。中でも、薪ストーブが設置できるメリットは大きく、断熱性があることも含めて冬キャンプを楽しむことができるテントでもあります。
ヴィンテージ感溢れるキャンプスタイル
「室内が広い」「薪ストーブの煙突を設置できる」「断熱性がある」、3つのメリットを持つロッジテントではどんなキャンプスタイルが楽しめるのでしょう。
ヴィンテージ感溢れるデザインのテントが多く、使っているだけで周りからベテラン感を持たれやすいロッジテントの魅力はやはり、「長期滞在」「冬キャンプ」の2つではないかと思います。
ロッジテントは、室内が広いメリットがある一方、ポールの数が多く太さもあり、シートの大きさもドームテントやツールームテントに比べて大きいため、かさばって重たいデメリットがあります。
持ち運びには向いていませんが、持ち運ばない2〜3泊以上の長期滞在なら、デメリットはさほど気にならないはずです。
また、冬キャンプではテントのそものの暖かさはもちろんですが、暖房機器の使用が求められます。テントの中では煙突の設置に向いているロッジテントは、冬キャンプにうってつけのテントといえます。
MIL-TEC 2人用 テント ロッジ型 MINI PACK Standard – OLIVE DRAB
ファミリーキャンパー向けのロッジテント
かつて、第1次キャンプブームの1980年、キャンプはファミリーの手軽な趣味となりました。
新しくキャンプを始めたファミリーキャンパーは手軽さと快適さを、道具が十分に揃わなかった頃からのキャンパーは更に凝った路線に進み、二極化が生まれたとあります。ここ数年の第2次キャンプブームでは、多くの情報がシェアされていることで、キャンプといっても色々な楽しみ方が増えています。
キャンプを始めた後、ゆくゆくは薪ストーブを用意して冬キャンプを楽しむことも、家族が増えて大きなスペースが必要になることもあります。
ご予算に余裕があり、長くキャンプを続けようと考えているファミリーキャンパーの方にはロッジテントがおすすめです。
まとめ
ロッジテントは、ある時期キャンパーの人気が薄れてしまったこともあり、決して「手軽に使える」テントではないのでしょう。収納して持ち歩く際の重さ、設営する手間はキャンプ初心者の方は苦労されるはずです。
ですが、薪ストーブを設置できる構造と冬キャンプに向いた断熱性は、デメリットがなくなるほど魅力的です。これから長くキャンプを楽しみたいファミリーキャンパーの方は、楽しみ方が広がるロッジテントも候補に入れてみてはいかがでしょうか。