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地球温暖化で都会のセミやカゲロウ昆虫、郊外バッタ大繁殖の謎に迫る

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地球温暖化で気温が高くなると、暮らしやすくなる生き物たちもいます。「熱帯性の感染症の拡大」と「病害虫の増加」とだけ聞くと、遠い海外での出来事しか思い浮かびません。
 ですが地球は1つで、同じ空気と同じ水、同じ大地でつながっているとても狭い中で起こっている出来事なんです。

イトポン先輩
イトポン先輩

今回は虫の大繁殖はなぜ起こるのかに迫ってみようと思います。

後輩キナポン
後輩キナポン

この前テレビであってましたよ!
「夏の吹雪みたいな現象の正体は!」って。
実はカゲロウの大繁殖。車の運転も大変そうでしたよ。

 

イトポン先輩
イトポン先輩

最近は動画のまとめ番組もよく放送されてるよね!

キナポンは虫大丈夫だったっけ?

後輩キナポン
後輩キナポン

いやいや、大丈夫じゃないけど。
虫よけスプレー持参でキャンプ行ってますよ。

 

夏の昆虫

夏の昆虫

都会の昆虫、郊外バッタ大繁殖の謎に迫る

虫が苦手な人にとって、耐えられない映像がテレビで放送されることがあります。
道路を埋め尽くすカゲロウやセミ、地平線から砂嵐のように迫るとバッタ、他にも目に見えないほど小さな虫の大発生は私たちの知らないところでも起こっています。

昆虫が大発生する理由

理由として考えられるものとして

①昆虫が大発生する理由には、生き残り戦略のために遺伝子に組み込まれているものもあります。
②気候が変化し、それまで暮らすことができなかった昆虫が、その地域に適応してしまったということもあります。
③人間の活動によって、昆虫を食事にしていた動物が減ってしまったことも理由の1つです。

道路を埋め尽くすカゲロウやセミの大発生

ネットニュースや衝撃映像でセミの大群が街路樹や電柱はもちろん、壁や道路まで一面を埋め尽くす光景を見たことはありませんか?
他にも吹雪みたいにカゲロウが橋を埋め尽くすような光景など

カゲロウのイラスト

カゲロウのイラスト

アメリカ東部で起こったセミの大発生、衝撃の光景

2021年の春にアメリカ東部で起こった衝撃の光景は、13年と17年の周期で一斉に羽化する「素数(そすう)ゼミ」です。
素数ゼミは周期セミとも呼ばれていて17年周期の17年ゼミが3種、13年周期の13年ゼミが4種確認されています。

生息している地域は、アメリカ東部に限られていて、北側に17年ゼミ、南側に13年ゼミが分布しています。
なぜ、周期セミは同じ年に大発生を繰り返すのでしょうか?
そこには、素数という数字が大きく関係しています。
昆虫には、種を絶滅させてしまうほどの寄生虫や病原菌がいることが知られています。

 治療薬やワクチンを持たない昆虫は、寄生虫や病原菌に感染する機会を減らすことで種の存続を測っているという説が有力視されています。

例えば、寄生虫が4年おきに感染力を持つなら、大発生の周期が10年のセミは、20年目で寄生虫と感染する機会が訪れてしまいます。

13年ゼミの場合は52年目、17年セミ68年目と感染する機会が極端に低くなります。
生き物の大発生には、こうした生き残り戦略が目的の場合もあります。

セミのイラスト

セミのイラスト

農地が荒野に変わるバッタの大発生

こちらも海外での出来事なのですが、日本にも似た種類の生き物が暮らしており身近に感じやすい出来事でしょう。
主に、赤道付近のアフリカでこの数年立て続けに起こっている出来事です。

大量発生しているのは、サバクトビバッタという大型のバッタで実はトノサマバッタの仲間でもあります。
大量発生のが規模はここ数年で増加しており、4,000万~10,000万匹(1億)という数の集団がいくつも現れています。

この数のバッタが数Km~数10Kmに広まると、空は曇ったように薄暗くなり、真っ黒な雲が迫ってくる光景が紹介されています。

後輩キナポン
後輩キナポン

なんか想像しただけで怖いんですけど。
映画とかでありそうな光景。

このバッタの集団が押し寄せ、穀物や野菜の畑はもちろん、街路樹や花などあらゆる植物を食べつくしてしまい、通り過ぎた後には荒野しか残らない、これがバッタ危機と呼ばれています。

イナゴ・バッタの大発生

イナゴ・バッタの大発生

日本のバッタは?

日本のバッタは子どもをつくる時期を除いて、普段は1匹で暮らしています。

それぞれの縄張りも決まっており、人間や他の動物への警戒心も強く臆病です。小さな子どもさんでは、バッタはなかなか捕まえれないですよね。

この一般的なバッタは、孤生相と呼ばれています。
ですが、同じ種類のバッタでも群生相と呼ばれる種類は、群れで暮らし、縄張りもありません。
警戒心も全くなく、他の生き物には攻撃的。

さらに身体の形が「飛ぶ」ように進化し、長い距離を移動できるようになります。
この、群生相のバッタが地域一帯を飛び回り、畑や街路樹、庭の花まで食べ尽くしているのです。

トノサマバッタは日本にもいる

今は、アフリカのケニアやタンザニアで食料支援を必要とするほど深刻な問題を引き起こしています。

バッタ危機のバッタは、トノサマバッタの1種でもあるため、他人事では済まないでしょう。
もし、農作地が限られ、食料自給率の低い日本でバッタ危機が起こってしまうと、今の働き盛りが誰も経験したことのないほどの食糧難が起こらないとは限らないはずです。

昆虫の大発生が続く日本の森林

セミは都会、バッタは農地と人の暮らす環境と重なっているので私たちが気づきやすいのですか、ここ10年で密かに昆虫の大発生が続いている場所があります。
それは、日本の森林です。

ナラ枯れ、松枯れという言葉を聞いたことはありますか?
日本の森林に多いナラや松が、大規模に枯れてしまう現象です。
実は、ナラも松も寿命で枯れているのではなく、枯らされているのです。

犯人は蛾と蜂

犯人は、木の葉を食べるブナアオシャチホコという蛾ブナハバチという蜂の幼虫です。
どちらも、10年単位で大発生を繰り返していることが昔から知られていましたが、ここ10年は毎年大発生を繰り返しています。

蛾の幼虫

蛾の幼虫

原因は、どうやら昆虫の幼虫を食べる天敵が少なくなっているためではないかと研究されています。
天敵の減少というと、気候の問題よりも生態系の破壊の方が影響がありそうに思えますが、天敵の中には絶滅したわけではなく生息地を変えた生き物もいます。

まとめ

渡り鳥などが、生息地を変えることはよく知られております、鳥の食事というと昆虫が入っています。
地球温暖化と昆虫の大発生は、そう無関係ではないのかもしれませんね。

イトポン先輩
イトポン先輩

どうでしたか?温暖化による砂漠化や海水温の変化で生態系が壊れ、人の手によって外来生物が入って来る。
地球温暖化は生態系が壊れてることも原因の一つだと思いますね。

後輩キナポン
後輩キナポン

池の水を抜くテレビ番組では、ほとんどが外来種ですね。

なるほど。鳥や魚も昆虫をたべるし、生態系を守る事にも繋がっていたんですね。まだシリーズは続きます、またみてね~。

 

 

 

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