大規模停電の影響は、私たちの暮らしを一変させてしまうほどです。
四方を海に囲まれた日本ではいつ起こるかわからない災害。
現に台風の被害や線状降水帯における水害や地震などで発生している大規模停電。
復旧までの時間に2~3日、いやそれ以上かかる場合もあるかもしれません。
今回はシリーズ2回目、大規模停電の影響を考えてみましょう!
ブラックアウトと星空と暖かさシリーズその2です。
いつ発生するか」分からない災害・大規模停電の影響を考えてみよう
電気があるのが当たり前の時代に停電は考えたくない事態ですね。
災害の非常事態に備えてアウトドアの知識は災害対策(防災)に役立ちます。
当時北海道にいたときの経験を基に停電が起きたら困った実例を上げてみましょう。
高層階での移動ができない
高層階で暮らしている方は、停電で大変な思いをされていました。
マンションの高層階は、水道を動かすために電力が必要です。
水が出ないなら汲みに行けば良いのですが、エレベーターも止まっているため重たいポリタンクを抱えて階段を登らなければなりません。
若いご家族なら当番を決めて交代で水汲みができますが、ご高齢の方にとっては大変な重労働です。
飲み水や料理用だけではなく、トイレは1回で大量の水を使います。
トイレを流すため、ポリタンクを抱えて高層階を往復するのは危機的状況ともいえます。
夜は移動ができない
また、日本国内ならどんなに郊外に行っても何処かには電気の灯りがあるものです。
大規模停電になってしまうと、全ての街灯はもちろん、避難用の灯り、店舗の灯りが全て消えてしまいました。
外は本当に真っ暗で、懐中電灯かランタンがあっても足元と2〜3メートル先までしか見えません。
懐中電灯を揺らしながら歩かないと、住宅のブロックや歩道の縁石で躓いてしまうほどです。
夜急に出かけなければならない場合、知らない道はとても歩くことはできないでしょう。
信号機も止まっているため、車ならなおさらです。
反対に、夜空の星は今まで見たことがないほど綺麗でしたよ。
冷暖房機器は使えない
北海道でブラックアウトが起こった9月上旬は、昼間の平均体温は20℃代で夜は15℃前後です。
気温の変化は少なく、冷房も暖房も必要ない季節でした。
もし、夜も熱帯夜が続く真夏やストーブが欠かせない真冬に起こっていたら。
きっと熱中症や低体温症の方が増え、深刻な問題になるはずです。
助けを呼べない
インターネットと電話がつながらないことは、情報を知ることができない他にも深刻な問題があります。
それは、急病や怪我の際に助けが呼べないことです。
携帯電話会社とインターネットサービスやフリーWi-Fiは、停電直後は混み合っていても使える状態でした。
つながらなくなったのは、停電からおよそ24時間後のことです。
事前にラジオで、インターネット基地局のバッテリーが切れてしまうと呼びかけられていたので、「とうとう切れてしまったか」といった様子でした。
助けを呼ぶ、特に救急車や警察へ連絡できるように公衆電話の場所は把握しておかなければならないと痛感しましたよ。
大規模停電のまとめ
大規模停電は、概ね10万軒以上で停電が起こることで台風の多い日本国内では珍しいことではありません。
大手電力会社が管轄している「地域全体の電力が全て停止」してしまうことはブラックアウト(全域停電)と呼ばれ、日本国内では北海道胆振東部地震で起こりました。
ブラックアウトでは、電力会社の発電設備も止まってしまうため、家庭への電力供給が止まることはもちろん、街灯は全て消え、インターネットや電話回線も止まってしまいます。
さらに自家発電設備を持つ医療機関でも、備蓄している燃料に限りがあり、生命維持の必要のある治療を除いて設備は止まってしまいます。
現代社会で欠かせない電気エネルギー、万が一は実際に起こってしまうものと考えて、自宅で数日間は暮らしていける用意をしておくことが必要ですよね。