世の中にたくさん存在することわざ(ここでは、故事成語も含みます)ですが、それらは本当に正しいのでしょうか。
これについて疑問をもったことがある人も多いと思います。
そもそもことわざとは? かつての実例を元に生まれたものの為、その時はそうだったけど、今はそうとも限らないといったものも増えてきています。
ことわざと四字熟語と名言の違いとは
今回は小学生から質問があった、ことわざと四字熟語と名言の違いについて考えて見ましょう。
小中学生のファンが多いキナポンからお答えしますね。
あら、またファンが増えたなんて上手いこと言って調子に乗せないでください!
いやいや、今回は「キナポン様へ質問です!ことわざって作れるんですか?」って来てるんだぞ!
わかりました(#^.^#) 有難いことですね!
では解かり易く事例を交えて説明していきますね。
ことわざは実例から生まれたものです
例えば、昔から使われている「早起きは三文の得」(はやおきはさんもんのとく)ということわざがあります。
これは、早く起きることで1日を長く使えることからきているもので、その時間を利用して色々なことができたり、労働時間が長くなればその日にもらえる賃金が変わることもその理由となっています。
ですが、現代では決して早く起きることがプラスに繋がるとも限りません。
無駄に早く起きてしまった所為で肝心な午後から眠くなってしまうこともあれば、出勤時間は決まっていることがほとんどなので、早く起きるほど稼げるというものでもありません。
その為、ことわざにあるからといって、それが必ずしも正しいとは限らないのです。
きちんとした理由があるの?
天気に関することわざで、「ツバメが高く飛ぶと晴れ」(つばめがたかくとぶとはれ)というものがあります。
これは、雨が近くなると空気中の水分量が多くなる為、それによって羽が重くなり、高く飛べなくなることからきています。
一見では正しそうに見えますが、雨の前の空気中の水分量は地上に近いほど多くなります。
それが少ない暖かい空気は、すぐに上昇していく為です。そして、ツバメは長距離を移動する渡り鳥なので、元々高くを飛んで移動している為、飛行にそれほど空気中の水分が影響するとは思えません。
つまり、これは正しそうに見えて、どちらかと言えば思い込みからできたことわざです。
これに似たもので、「とんぼが低く飛ぶと雨」(とんぼがひくくとぶとあめ)といったものもありますが、こちらはとんぼが飛ぶ程度の高さであれば、正しいと言えるかも知れません。
同様に、羽に水分が絡んで高くは飛べなくなるからです。
反対の意味のものが存在するのは何故?
ことわざの中には、全く反対になる意味のものが存在している場合があります。
例を挙げると、「善は急げ」(ぜんはいそげ)は、何事も先んじて行うに越したことはないという意味になり、いい結果を求めるなら、ともかく急ぐべきだと言っていますが、その逆に、「急がば回れ」(いそがばまわれ)といったものがあり、こちらは無理に急ぐより、安全に遠回りをした方がいい結果になると言っていることわざです。
こうなると、どちらが正しいのか分からなくなってしまいますが、その場に応じて都合よく使い分けるのがいいとしか言いようがありません。
このような反対の意味のものがある理由としては、ことわざが生まれたきっかけ次第だったと考えていいでしょう。
つまり、急ぐほどいいことがあった人が「善は急げ」と作り、逆に急がずに慎重に行ったことでうまくいった人が「急がば回れ」と言い出したという具合です。
四字熟語はことわざとは違うもの?
ことわざのように、漢字四文字で何かの意味を表す四字熟語にも、それぞれきちんとした意味があります。
有名なところでは、「一石二鳥」(いっせきにちょう)は、1つの行動や手間で2つの成果を挙げられるという意味になります。
ことわざは四字熟語とは違い、後からそれに当てはまると思った時に使えるものが多いです。
先の「一石二鳥」だと、目的のものを買いに行った時に、偶然その次に欲しいと思っていたものまで売っていた為、一度でそちらも買うことができた際に、“正に一石二鳥だった”などと用いることができます。
この四字熟語には、中国から伝来したものが多くあり、その出典は数々の名言が詰まっている孔子の「論語」などからで、古くからの教えでもあります。
興味のある人は、日本語に翻訳されたそれを読んでみるといいかも知れません。
名言はまた異なるもの?
名言とは、誰かが言い出したことが実にその通りだと評価され、後世に残ったものだと考えていいでしょう。
その為、正しい、正しくないといった解釈よりも、〇〇が言ったことだから、という性質になり、その〇〇に該当する人が好き、または信じられるかどうかです。
スポーツ選手が残したそれも多く、例えば、「努力は決して裏切らない」(どりょくはけっしてうらぎらない)のようなものがありますが、実際にはいくら努力をしても駄目なこともあるのは周知の通りで、逆に「簡単に裏切られる」と言い出している人も居ます。
その為、少なくともある程度の裏付けのあることわざや四字熟語と比べると、意味はその人の考え方次第だと考えておきましょう。
よって、フレーズが好きになったり、夢を見るのは大事な事だと考えます。
まとめ
ことわざや四字熟語、そして名言も含めて、どれも正しいとは限りません。
ことわざにあるからこうに違いないなどと決め付けてかからず、今の時代に合っているのか、この場面には当てはまるのかといったように、その都度自分で考えることが大切になります。
今回は3つの視点で、ことわざや四字熟語、名言の違いについて考えて見ました。
いかがでしたか?わかりましたか?
名言はスポーツ選手や有名人が残す印象的な言葉が多いんですね。質問いただいたY君、名言やことわざ等、後世に残せるよう頑張ってくださいね。また当サイトにも遊びに来てくださいね