冬休みに覚えたい四字熟語5選
コロナ禍のため、おうちで過ごす時間も以前よりも増えてきていますよね。ステイホーム中の小中高生に教えてあげたい、天気にまつわる四字熟語をご紹介したいとおもいます。
ソラ先生、こんにちは!今回のテーマは「天気にまつわる四字熟語」。日本にあるお天気にまつわる熟語を教えてください。
はい。日本には、色々なお天気にまつわる四字熟語があるんですよ。一緒に見ていきましょうね。
日本の天気にまつわる四字熟語
雨奇晴好(うきせいこう)
雨奇晴好はザーザーと雨が降っていても、太陽が顔を出して晴れ間が出ても、それぞれに素晴らしい魅力があるという意味になります。
雨の日でも晴れの日でも、たとえ沈みがちな曇りの天気の日でも、ちがった良さがあるという前向きな熟語になります。
これはお天気のことを伝えているのではなく、人生すべてのことを述べた大きな意味のある言葉です。目の前がまっくらに思えるような出来事があっても、ほかの角度から振り返ってみると、のちのちに大きなチャンスとなるような素晴らしい出来事かもしれない…。心の捉え方しだいで、目に映るすべての物事は変わって見えると説かれた深いい言葉になります。
行雲流水(こううんりゅうすい)
行雲流水には、空をゆく雲そして流れる水という意味があります。よく晴れた日に空を眺めていると、ものすごい速さで雲が空をおよいでいるときがあります。また次の日に眺めてみると、今度はいつ動いているのか分からないくらい、雲の動きがおそいことがあります。同じように川の水もハイスピードで流れることがあれば、スローペースでゆっくり流れることがあります。
行雲流水には「物事には決まりがなく、たえず変わっていくものだ。だからこそ何かに捉われずに、臨機応変に対応しなさい」という意味がこめられています。空の雲も川の水も、いつも同じペースで歩んでいるわけではありません。四季折々の移ろいや、その日のお天気によって自分のペースをかえながら歩んでいます。
「~でなければいけない」という思い込みを捨ててみると、案外自由に生きられるものです。行雲流水にはコロナ禍を自分らしく生きるためのヒントが、描かれています。
空空寂寂(くうくうじゃくじゃく)
ふだんあまり目にすることのない空空寂寂は、仏教からきた四字熟語です。仏教の「空」には、何もない・からっぽという意味があります。何もないというと少し寂しいように聞こえますが、この「空」は自分の欲に捉われない、自分勝手に生きない…という力強い意味が込められています。
「寂」は寂しいを連想する言葉なのですが、この場合の寂には「無心な様子」という意味があります。つまり空空寂寂には、決して自分勝手に生きず何事にも捉われていない自由な心境をあらわしています。
私たちは日々を生きていると、つい「己のために」生きてしまいやすくなります。相手のためと思っていても、結局は自分にとって都合がいいためにおこなっていることもあります。仏教の言葉でもある空空寂寂には、自分の欲を捨てて広い心で物事をみることの大切さが説かれています。
晴耕雨読(せいこううどく)
小中学校の教科書にもよく登場するのが、晴耕雨読という四字熟語です。晴耕雨読とは、晴れた日には田畑で土を耕して、雨が降った日には家の中で本を読んで過ごすという意味があります。これだけ読むと何てことはない平凡な言葉に見えるのですが、現代人の私たちが忘れてしまった大切な教訓が詰め込まれている言葉です。
少し前の日本では、その日の天気に合わせた暮らしをしていました。晴れて気持ちがよい天気の日には屋外で汗を流し、長雨がつづくような日は無理に外に出ずに編み物をしたり日記を書いたりして、日がな1日を過ごしていたのです。これはすごく無駄なように思えますが、自然の摂理にかなった素晴らしいアイデアです。その日にやろうと思っていたことが天気しだいで出来ないこともありますが、代わりに無理をしない自然な暮らしを手に入れることができます。
スローライフが見直され始めている昨今。急ぎ過ぎてしまって「疲れたな」と思ったら、お天気の声を聞きながら生活していくのも悪くはないかもしれません。
付和雷同(ふわらいどう)
日本人にありがちなのが、付和雷同の精神です。付和雷同は自分の意見を持たず、周りの人の意見に流されてしまうことをあらわしています。礼記という漢詩からきた言葉なのですが、周囲の雰囲気に流されやすい人のことを揶揄する「よくない意味として使われる言葉」になります。
どんなに優れた人であっても、自分の意見を持たないままあっちに行ったりこっちに行ったりふらふらしてしまうと「結局何がいいたいの?」と周りから不審がられてしまうことがあります。臨機応変に行動していくことがもちろん大切なのですが、あまりにも一貫していない態度を取ってしまうと、信用のおけない人物に想われてしまうこともあります。
ここぞという時には、自分の主張を押し通したり相手に伝える努力をしたりすることも大切なのです。付和雷同にはそんな力強いメッセージが込められています。
昔から使われていた四字熟語。天気にまつわる四字熟語って深い意味があるものが多いですね。
皆さんいかがでしたか?冬休みですがお家で過ごす時間も多くなっています。宿題や勉強や自由研究等にお役立てくださいね。
またお会いしましょう(#^.^#)